タチバナの、合理的なまいにち

将来について迷走する女子大生。テクノロジー、本、漫画が好き。

お一人様女子による、静かな鎌倉ひとり旅 〜海街diary、ラヴァーズキスの舞台を巡りつつ、静かな場所を探す〜

諸事情で一人で東京に来ている。諸事情とは、超ホワイトNPO企業でのインターンだ。
しかしホワイトゆえに土日が休みである。
しかし私には、東京に友達が一人しかいない。さらにその友達は今地元大阪に帰っている。なんとタイミングの悪いことだろう。

私は大都会東京で、ひとりである。
もう一度言う、ひとりである。

こうなれば仕方ない。
ひとりで出かけてやる。

もともと私はひとりでよく出かけるほうだ。
ひとりの方が遠慮せず行きたいところに行けるし、好きなタイミングで休める。

そして、行きたい場所もある。

古都、鎌倉だ。
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私は、海街ダイアリーとラヴァーズキス、吉田秋生の作品が大好きなのだ。
その二作品の舞台となった鎌倉に行ってみたくて行ってみたくて仕方なかった。

しかし、夏休み、休日、超観光地。三拍子揃っている。お一人様には厳しめの、混雑日和だ。
カップル、リア充軍団の中をおひとりで、ねりねり練り歩く勇気は流石の私にもない。

そこで、テーマを決めたい。

1.静かな場所
2.鎌倉を感じられる
3.聖地巡礼

この3つをテーマとして鎌倉歩きを決行することにした。
私は将来鎌倉に本当に住みたいと思っている。本当に。3ヶ月に一度、「鎌倉 移住」で検索するくらいには思っているのだ。
鎌倉が果たして本当に住みよい場所なのかも合わせてみて行きたい。

それでは、「おひとり様女子による、静かな鎌倉ツアー」すたーと!!

ホテルの最寄りから一本で鎌倉まで行く電車があったのでそれに乗る。1時間ほどの乗車である。土曜日なのに想像よりは混んでいない。基本的には電車の中で本を読む派なのだが、知らない土地が新鮮でボーッと外を眺めていた。

まず始めに海が見たいとおもった。

でもたぶん、海のある場所は混雑しているし、私の苦手な種類の人たちも多そうだ。混んでないところで海を見よう。

私は「腰越」駅でお昼ご飯を食べ、海を見ることに決めた。
f:id:nodanodayu:20180818225452j:plain (出典:すずちゃんの鎌倉さんぼ)
腰越に決めた理由はもう1つある。海街ダイアリーに出てくるみぽりんの家があるのも、腰越だからだ。しらす漁が有名なところである。
(この本をちょいちょい参考にしつつ、鎌倉歩きをするよ)


腰越に向かうために、天下の「江ノ電」に乗る。混んでいるだろうけれど、ちょっと乗りたかったから仕方ないんだなぁ。
江ノ電のデザインがちょっと古くてこぢんまりしていてなんだか可愛い。

鎌倉から腰越まで江ノ電で揺られて行く。
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後で行こうと決めている駅を、ネタバレを恐れるかのようにチラ見して通り過ぎる。

江ノ電は街の中を走り、海の横を走る。
とくに「七里ヶ浜」〜「鎌倉高校前」は、海が見える。海の横を小さな電車が走り抜けて行く。
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腰越


「腰越」につくと、ご飯屋さんに入り「釜揚げしらす丼」を食べた。
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その後はフラフラ海の方に向かって歩く。
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海だ!!!!
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人がたくさんいる海は、あまり好きではないが、人のあまりいない海は大好きだ。
砂浜に行こうか迷ったが、足が砂まみれになるのもどうかなぁと思い、砂浜の前のコンクリートに座り込んだ。

そこからはただひたすらボーッと海を眺める。
1組の親子連れが遊んでいる。
サーフィンのようでサーフィンでない何かをしている人たちがいる。(SUPというらしい、すごく楽しそうだ)
f:id:nodanodayu:20180818203704j:plain (こんなの)
30分くらい日傘を差しながら、コンクリートの斜面に座り、ただただ海を眺める。
f:id:nodanodayu:20180818204043j:plain すごく気分が落ち着いたし、何より楽しかった。ただ海を眺めるのがこんなに楽しいとは思っていなかった。


海に来るまでの道で少し見えた神社に寄る。
小動(こゆるぎ)神社というらしい。かつて風なくても美しくゆらぐ松があったことから小動(こゆるぎ)と名がついた、らしくすごく風情を感じるよい場所。

駅に戻り、次に行きたかった「極楽寺」に向かう。

極楽寺


極楽寺は、海街diaryの舞台になった街で、ラヴァーズキスの鷺沢くんのおうちがある場所でもある。
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(出典:海街diary) f:id:nodanodayu:20180818204820j:plain

木造の駅で、ちいさくこぢんまりしていて親しみやすい。
極楽寺付近をぶらぶら歩いてみる。

江ノ電唯一のトンネルが「極楽寺」〜「長谷」間にあり、トンネルを抜けてくる江ノ電が見られる場所があるそうだ。
是非見たい、ということで見に行く。可愛らしい赤色の橋が架かっている。
またまた、ぼーっと橋から線路を眺めていると汽笛の音が聞こえた。
江ノ電が来る!
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ちょうどトンネルを出てくる江ノ電が見られてすごく満足した。


次はどこに向かおうかと考え、御霊神社(ごりょうじんじゃ)というところに行くことにする。次の極楽寺の次の駅、長谷駅側だったので、御霊神社を経由して長谷駅まで歩くことにする。

不思議な階段を上った先に広がる景色


歩き始めると、影が落ちた切り通しに出た。風がふっと吹き抜けすごく涼しい。鎌倉は山の多い場所なので、このように山を切り開いて作った切り通しが多いそうだ。
下り坂で歩きやすいし、最高、とのんびり歩いているとふと横に階段があることに気づく。
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いや、1度目ではない。
鎌倉という場所はとにかく坂や階段が多い。
そこら中にどこかしらに続いていそうな、階段があるのだ。普段誰かといるときはもちろんスルーだろう。
でも、ひとり旅なのだ!
少し気になる、はゴーサインだ!
というわけでどんどん階段を上る。

どう見てもお家だ。こんな階段の先にお家があるとは。風情があってなんともうらやましい。いくつか家があるので、公道だと自分に言い聞かせ少し探検してみるとさらに続く階段を見つけた。
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先にあるのはなんだろう。ドキドキとわくわくが止まらない。こどものころに味わったワクワクがこんな形で味わえるなんて、何という幸せなことだろう。
長い階段を上るとそこは一面の、お墓であった。
がっかりするとともに少し笑えた。

しかしそこが案外よい場所で、ちょっと高いところにあるためか、風通しもよく木があったので影もある。少し段になっているところに腰掛けた。
いったんそこに腰掛けてしまうと、心地よすぎて立ち上がれない。お墓で眠っておられる方々に申し訳なく思うがなんともいい気分なのだ。少し歩き疲れたのか、20分ほどこの場所で蝉の鳴き声を聞きながらぼーっとしていた。

立ち上がって見渡すと、景色がよいことに気づく。
緑に囲まれていて、少し離れたところにお寺らしきものも見える。
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さてそろそろ、神社に向かうか、と階段を降りる。
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プチ探検を終えて大満足で階段を降りる私、そんな謎の階段から降りてくる女を見つめるカップルさん。
この先に何かあるのか、といいたげな顔である。すみません、お墓以外何もないんです。心の中で謝りながら、極楽寺坂切通をのんびり下る。
御霊神社までの道中に「星の井」という、鎌倉十井のうちのひとつという井戸があった。
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御霊神社まではもうすぐらしい。
f:id:nodanodayu:20180818212636j:plain すごく趣のある看板があってわくわく。

御霊神社


御霊神社は、鳥居の前に線路が通っていて江ノ電が走るというなんとも不思議な神社だ。絶好の写真スポットでもある。
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神社自体は、そこまで大きくない静かな神社だ。
一周した後に、鳥居をくぐり、線路を渡るときに単線の線路が青空の下ですごくすてきだった。
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次に向かうのは、北鎌倉だ。
風情あるお寺がたくさんあるのと、海街diaryで使われたお家があるらしいということで探しに行く。

円覚寺


まず向かったのは「円覚寺」だ。大きなお寺ということで拝観料300円を払う。
ここで気づいたのだが、ここまでで使ったお金が交通費とお昼ご飯代だけだ。
なんとリーズナブルな旅だろう。

円覚寺に入るとすごく大きな門がある。
f:id:nodanodayu:20180818214741j:plain 夏目漱石の小説、「門」に出てくる門だそうだ。
円覚寺すごく広くて堪能できそうで楽しみだ。

歩いているとまた脇に階段を見つける。
上ろう。
ずんずん上っていくと、どんどん涼しく人気がなくなっていく。
登り切るとそこにはお茶が飲めそうな場所があった。す、すてきだ〜。
時間があったら絶対休むのに〜
山の中にある円覚寺を上から見ることができる。
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円覚寺自体が斜面にあり、広いので、回るためには階段を上り斜面を上がらなければならない。
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進んだ先には、
f:id:nodanodayu:20180818215642j:plain 小さな庭園のようなところに小さな仏像があった。
f:id:nodanodayu:20180818215800j:plain 緑がいっぱいの中に和風で荘厳な雰囲気のお寺があって感動してしまった。

かの有名な円覚寺の舎利殿は今は見られないとのことですごく残念。
(仏陀の歯があるっていうのは絶対嘘だと思ってしまったが、見てみたくはあるのだ)
f:id:nodanodayu:20180818220100j:plain あまりに広くて見て回ることができなかったので、また紅葉の時期にでも来たいな、と思える素敵なお寺でした。
ちゃんと、仏像も堪能できたよ〜
f:id:nodanodayu:20180818220230j:plain ここの天井の絵がかっこよかった。
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少し急いで見て回ったのには理由がある。
日暮れまでになんとしてでも、海街diaryのメインのロケ地である築80年の古民家を探したかったのだ。

flying-postman.com

北鎌倉にて築八十年の古民家を探す


そのお家には普通に人が住んでおられるそうなので住所などは出回っていない。
北鎌倉の住宅地にあるという情報を元にこの土地までやってきた。

ネットの情報を見ながら探し回るがなかなか見つからない。
下調べをしておけばよかったと泣きたくなる。ちらほら通る地元住民の方に、すごく怪しげな目で見られているような気分になる。

いろいろなサイトを見直して、やっと見つけました〜〜〜!
f:id:nodanodayu:20180818221513j:plain ああ、この雰囲気をもった家が鎌倉に存在したのが奇跡だ、うっかりじーんと来てしまった。

頑張って探した帰り道で坂から夕日の差す円覚寺が見られて、頑張ってよかったなとしみじみ思う。
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晩ご飯にて絶品わらび餅に出会う


ラストイベント、晩ご飯に悩み、北鎌倉駅から鎌倉駅に一つ戻ることにした。
おそばが食べたいと思いやってきました。
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tabelog.com

ざるそばとわらび餅を注文。 f:id:nodanodayu:20180818222548j:plain おそばは期待通りもちろんおいしかった。鎌倉の美味しいおそばを食べられて満足である。

しかし、食後に来たわらび餅が想像を絶するおいしさだった。
f:id:nodanodayu:20180818222714j:plain 透明感あふれるつやっとした食感で、かかっているきな粉と黒蜜がとてもおいしい。
特に黒蜜がこれほど罪深い美味しさだとは、私は知らなかった。
これからわらび餅を食べるときは絶対にこれと比べてしまうではないか。業務用スーパーの激安45円わらび餅なんて食べられなくなってしまう。
それほど、おいしかった。


大満足の鎌倉ひとり旅でした。
楽しさを共有できないという悲しさはあるものの、自分の好きなように時間を配分し、行きたいところに行けるのはとてもすばらしかった。
ちょっと気になる、くらいで足を運べるのは特によかった。
思いがけない新しい場所も発見でき、幼かったころに戻ったようにワクワクした。

またひとり旅したいな〜



【おすすめ映画】


海街diary予告篇

原作マンガを読んでいなくてもきっと楽しめるはず。鎌倉という素敵な場所をさらに魅力的に見せてくれる撮り方をしてくれています。
〜あらすじ〜
14年前に家を出ていった父が残した娘すず。鎌倉に暮らす三姉妹は父と母が家を出て行ってから祖母と3人で暮らしてきたが、父の葬式でもう一人の妹すずに出会う。そして3人ではなく4人になった姉妹の新たな生活が始まり、家族の絆を深めていく姿を描く。

【おすすめマンガ】


吉田秋生が鎌倉を舞台に描く四人姉妹の話。
この人がかくマンガが面白くないわけがないのですが、この人の作品で二番目に大好きです。
(一番はバナナフィッシュです。ゆずれない…。)


こちらも吉田秋生が鎌倉を舞台にかいたマンガ。はじめて読んだのは中学生の頃だったと思うがもう何度読み返したかわからないくらい好き。海街diaryにでてくる藤井くんもメインで出てくる。
〜あらすじ〜
鎌倉を舞台に繰り広げられる、男女6人の交錯する想いを描いたラブストーリー。同じ時系列の物語を、3組・6人の視点から3回描くという手法を採っている。

けどこんなチンケな文章では伝えられないくらい素敵な作品なんだ〜〜〜〜。
一巻は、男の子と女の子の話だけど、二巻は男の子と男の子、女の子と女の子の話。
夏の終わりに読むのにぴったりな作品です。